賃貸の契約者だった父が亡くなり、同じ部屋で暮らしていた母が一人残された。葬儀や手続きに追われているところへ、管理会社から「契約の名義を変更してください」「新しい保証人を立ててください」と連絡が来る——。母はこのまま住めるのか、自分(子)が何かを引き継ぐのか、分からないまま話が進んでしまうことがあります。
夫婦だけで暮らす高齢の世帯は珍しくありません。内閣府の『令和7年版高齢社会白書』は、65歳以上の者のいる世帯について「令和5年では夫婦のみの世帯及び単独世帯がそれぞれ約3割を占めている」としています[1]。夫婦のどちらかが亡くなれば、残された一人の住まいをどうするかという問いは、多くの家族にいずれ訪れます。
この記事は、契約者を亡くした高齢の親と、その手続きを手伝う子世代に向けて、民法の相続の規定と国土交通省の標準契約書・解説から、最初に確かめることを整理したものです。先に結論の骨だけ書くと、契約者が亡くなっても、それだけで部屋を出なければならなくなるわけではありません。ただし「誰が契約を引き継ぐか」と「保証をどうするか」は、残された家族が決めて管理会社と話す必要があります。
賃貸の契約者が亡くなったら、同居していた配偶者は住み続けられるのか
民法は「相続は、死亡によって開始する。」(第882条)とし、第896条で「相続人は、相続開始の時から、被相続人の財産に属した一切の権利義務を承継する。」と定めています[2]。部屋を借りて住む権利(賃借権)も、家賃を払う義務も、この「権利義務」に含まれます。
国土交通省の大家さん向けガイドも、単身の入居者について「単身入居者が死亡すると、入居者の有していた賃借権と居室内の残置物の所有権は、その相続人に承継されます。」と説明しています[3]。夫婦で住んでいた場合も、賃借権が相続の対象になるという点は同じです。
そして配偶者について、民法第890条は「被相続人の配偶者は、常に相続人となる。」と定めています[2]。つまり残された配偶者は、亡くなった契約者の賃借権を引き継ぐ立場にあり、契約者が亡くなったことだけを理由に、すぐ部屋を明け渡す必要はありません。「名義人がいなくなったから出ていかなければ」と慌てて解約を申し出る前に、まずこの点を押さえてください。
賃貸の権利は誰が相続するのか——子どもも相続人になる
ここで見落としやすいのが、相続人は配偶者だけとは限らないことです。民法第887条は「被相続人の子は、相続人となる。」とし、第890条は配偶者を子と「同順位」としています[2]。子がいれば、残された母と子が一緒に相続人になるのが通常の形です。
相続人が複数いると、第898条のとおり「相続人が数人あるときは、相続財産は、その共有に属する。」ことになり、第899条により「各共同相続人は、その相続分に応じて被相続人の権利義務を承継する。」[2]。賃借権も、いったんは相続人全員のものになるということです。
そのうえで、第907条は「共同相続人は…いつでも、その協議で、遺産の全部又は一部の分割をすることができる。」としています[2]。実際に住み続けるのが母であれば、相続人の間で「この部屋の契約は母が引き継ぐ」と話し合って決めておくと、管理会社との話がまとまりやすくなります。
なお、相続放棄を考えている相続人は、第939条のとおり「その相続に関しては、初めから相続人とならなかったものとみなす。」とされます[2]。住み続けたい配偶者自身が相続放棄をすると、賃借権も引き継がないことになるので、借金の整理などで放棄を検討する場合は、判断の前に専門家に相談してください。
配偶者居住権は賃貸の部屋にも使えるのか
「配偶者には住み続けられる特別な権利がある」と聞いて、配偶者居住権を思い浮かべる方もいます。しかし民法第1028条が定める配偶者居住権は、配偶者が「被相続人の財産に属した建物に相続開始の時に居住していた場合」の権利です[2]。
借りている部屋は大家さんの建物で、亡くなった親の財産ではありません。賃貸の部屋は、この条文の要件に当たりません。賃貸で残された配偶者が住み続けられる根拠は、配偶者居住権ではなく、前の節で見た賃借権の相続です。インターネット上では持ち家の話と混ざって説明されていることがあるので注意してください。
管理会社から名義変更を求められたら、どう考えればいいのか
賃借権が相続されることと、管理会社が契約書の名義を書き換える手続きを求めることは、別の話です。前者は民法が決めていることで、後者は大家さん・管理会社との契約と話し合いで進むものです。
管理会社が名義を一人にまとめたいと考えるのには理由があります。民法第544条は「当事者の一方が数人ある場合には、契約の解除は、その全員から又はその全員に対してのみ、することができる。」と定めています[2]。相続人が何人もいる状態のままだと、大家さんの側から見て、誰と何を話せば契約が動くのかが分かりにくくなります。国土交通省の大家さん向けガイドも、入居者が亡くなった場合は「相続人等に連絡の上、賃貸借契約の終了、残置物の処理等、物件の明渡しに必要な対応をお願いしてください。」としており[3]、大家さんは相続人と連絡を取ることを前提に動きます。
そこで、家族の側は次の順番で進めると話がこじれにくくなります。
- 亡くなったことを早めに管理会社へ伝える——あわせて「同居の配偶者が住み続けたい」と意向を伝える
- 相続人の間で、誰が契約を引き継ぐかを決める——住み続ける配偶者にするのが自然です
- 名義変更の手続きで何を求められるかを確認する——書類、審査の有無、保証の扱い、費用
名義変更の際に新しい審査や保証を求められるかどうか、手数料がかかるかどうかは、契約書と大家さんの判断によって異なります。「応じなければならない」「断ってよい」と一律には言えないので、求められた条件を書面で確認し、分からない点はその場で決めずに持ち帰ってください。審査で見られる書類の欄の埋め方は高齢者の賃貸の申込書と必要書類|年金の証明・本人確認・緊急連絡先の欄をどう埋めるかにまとめています。名義を引き継ぐ前に、部屋にかけている火災保険(家財保険)が何に備えるもので、保険証券のどこを見ればよいかは高齢の親の賃貸で入る火災保険(家財保険)|加入は義務か・何を補償するか・孤独死や地震のときはどうなるかで整理しています。保険の契約者を変える手続きは、保険会社(共済)と管理会社に確かめてください。
ただし、名義変更がまだ済んでいないこと自体で、相続によって引き継がれた契約が終わるわけではありません。賃借権は、亡くなった時点で相続人に引き継がれています[2]。一方で、家賃の支払いが止まれば、ふつうの滞納と同じように、催告を経て契約を解除される対象になりえます[2]。条件の話し合いが長引くときほど、家賃だけは途切れさせないでください。
契約者が亡くなると、連帯保証人の保証はどうなるのか
名義変更の話と一緒に「新しい保証人を立ててください」と言われることが多いのには、条文上の理由があります。
民法第465条の4第1項は、個人根保証契約(保証人が法人でないもの)の元本が確定する場合として、第3号に「主たる債務者又は保証人が死亡したとき。」を挙げています[2]。国土交通省の賃貸住宅標準契約書も第17条第3項で「丙が負担する債務の元本は、乙又は丙が死亡したときに、確定するものとする。」と定めています(乙=借主、丙=連帯保証人)[4]。
同じ標準契約書の解説は、この意味を「保証人は、借主の死亡時までに生じている債務についてのみ(極度額を限度として)責任を負い、死亡後に生じた債務については責任を負わないということになり、例えば借主死亡後の賃料については、保証人の責任範囲(元本)に含まれないと考えられる。」と説明しています[4]。ただし解説自身が「具体的な保証人の責任範囲は事案や解釈により異なり得る」とも書いています[4]。
つまり、亡くなった父の契約に付いていた連帯保証人の保証は、母がこれから払っていく家賃までは基本的に及ばないと考えられる——大家さんから見ると、残された配偶者の今後の家賃には保証が付いていない状態になりうる、ということです。新しい保証を求められるのは、この空白を埋めるためだと理解しておくと、話し合いの見通しが立ちます。保証人を頼まれた側がどこまで負うのかは高齢の親の賃貸で連帯保証人を頼まれたとき|極度額はどこまでか・断ったらどうなるか・代わりの手段で詳しく整理しています。
なお、この元本確定の規定は保証人が個人の場合のものです[2]。家賃債務保証会社を使っている契約では、保証委託契約に契約者が亡くなったときの扱いの定めがあるかを確認してください。
契約者ではなく保証人のほうが亡くなったり高齢で続けられなくなったりして更新の手続きが止まっている場合は、高齢の親の賃貸が「保証人がいないと更新できない」と言われたら|保証人の死亡・高齢化と保証会社への切り替えで進め方を整理しています。
新しい保証人を立てられないとき、家賃債務保証会社は使えるのか
子どもが遠方に住んでいる、きょうだいも高齢で頼みにくい——新しい連帯保証人が見つからないことは珍しくありません。その場合の選択肢が家賃債務保証会社です。
国土交通省は「家賃債務保証の業務の適正化を図るために、国土交通省の告示による家賃債務保証業者の登録制度を創設しました。」としており、登録された業者は同省のページで一覧として公表されています[5]。登録は任意の制度ですが、保証会社を選ぶときの手がかりになります[5]。
残された親が年金収入だけになると、保証会社の審査が気になるところです。審査で見られる点と、落ちたときの選択肢は年金収入だけで家賃保証会社の審査は通る?見られる点と落ちたときの選択肢に、保証会社の使い方そのものは保証人がいない高齢者の賃貸|家賃保証会社の使い方と選び方にまとめています。
家賃の引き落とし口座が亡くなった親の名義だったら
見落としやすいのが、家賃の支払い方法です。家賃が亡くなった契約者名義の口座から引き落とされていた場合、その預金も相続財産になります[2]。この口座を今後も家賃の支払いに使い続ける前提は置かず、住み続ける人の口座に支払い方法を切り替える手続きを、名義変更と一緒に管理会社へ相談しておくと安心です。
葬儀費用や当面の生活費で急にお金が要る場面のために、民法第909条の2は、遺産分割の前でも「各共同相続人は、遺産に属する預貯金債権のうち相続開始の時の債権額の三分の一に…相続分を乗じた額」について、法務省令で定める額を限度に「単独でその権利を行使することができる。」と定めています[2]。具体的な手続きは金融機関で確認してください。
支払いが滞り始めたあとに何が起きるかは高齢の親の家賃が払えなくなったとき|滞納から退去までに何が起きるか・保証会社の督促・先に相談できる窓口で時系列に整理しています。一人分の収入になった親に無理のない家賃の目安は年金暮らしの家賃の目安|手取りから逆算する住まいの選び方を参考にしてください。
籍を入れていないパートナーは住み続けられるのか——借地借家法36条
長年一緒に暮らしてきたけれど婚姻届は出していない、という場合は扱いが変わります。民法で相続人になるのは法律上の配偶者で[2]、事実上の夫婦は相続人になりません。
この場面について、借地借家法第36条は、居住用の建物の賃借人が「相続人なしに死亡した場合」に、「婚姻又は縁組の届出をしていないが、建物の賃借人と事実上夫婦又は養親子と同様の関係にあった同居者があるときは、その同居者は、建物の賃借人の権利義務を承継する。」と定めています[6]。ただし、承継を望まない場合は、相続人なしに死亡したことを知ってから「一月以内に建物の賃貸人に反対の意思を表示したとき」は承継しません[6]。
注意したいのは、この条文は「相続人がいない」ときの規定だという点です[6]。亡くなった人に子やきょうだいなどの相続人がいれば、この条文は使えません。事情が込み入る場面なので、早めに専門家へ相談してください。
終身建物賃貸借の部屋なら、配偶者は申出で住み続けられる
契約の種類によっても扱いが違います。終身建物賃貸借は、賃借人が亡くなった時に契約が終わる形の賃貸借で、高齢者の居住の安定確保に関する法律第52条に基づく認可を受けて行われます[7]。国土交通省のガイドも、終身建物賃貸借契約を「賃借人が死亡することによって賃貸借契約が終了する(賃借権が相続されない)契約です。」と説明しています[3]。
それでも、同居していた配偶者が追い出されるわけではありません。同法第63条は、終身建物賃貸借の賃借人が亡くなった場合に、同居していた配偶者または60歳以上の親族が「当該賃借人の死亡があったことを知った日から一月を経過する日までの間に認可事業者に対し認可住宅に引き続き居住する旨の申出を行ったときは、認可事業者は、当該同居配偶者等と終身建物賃貸借の契約をしなければならない。」と定めています[7]。条件は従前の賃貸借と同一とされています[7]。
申出の期限が「知った日から1か月」と短いので、親の契約が終身建物賃貸借かどうかは、元気なうちに契約書で確かめておくと安心です。制度の全体像は終身建物賃貸借とは?亡くなるまで住み続けられる賃貸契約の条件・解約・探し方で解説しています。なお国土交通省のガイドによれば、令和7年10月から改正住宅セーフティネット法により、終身建物賃貸借の認可手続きが簡素化されています[3]。
名義変更の条件が合わないとき、一人になった親の条件で住み替え先を探す
名義変更の話し合いの中で、新しい保証の条件が満たせない、一人分の年金では今の家賃が重い、夫婦で住んでいた広さはもう要らない——と分かることがあります。そのときは、今の部屋を無理に引き継ぐより、一人になった親の条件に合う部屋へ移ることも前向きな選択です。
契約が生きていて、家賃の支払いも続いているうちに動くほうが、次の入居先に事情を説明しやすくなります。住み替えの進め方は高齢の親の住み替え|家族が知っておく賃貸の進め方で、家族の役割分担から整理しています。
一人暮らしになった親の条件で住み替え先を探す——年金額や保証の事情、希望の広さを先に伝えたうえで相談できます。
一人暮らしになった親の異変に、誰が気づくのか
夫婦で暮らしていたころは、どちらかが倒れればもう一方が気づけました。一人になると、その役目を果たす人がいなくなります。内閣府の白書によれば、65歳以上の人口に占める一人暮らしの人の割合は、令和2年に男性15.0%、女性22.1%です[1]。
大家さんの側にも、一人暮らしの高齢の入居者についての心配があります。国土交通省は、「相続人の有無や所在が明らかでない単身者が死亡した際の賃貸借契約の解除や居室内に残された動産(残置物)の処理への不安感から、高齢者の入居の申込みを賃貸人が拒否することがあります。」として、残置物の処理等に関するモデル契約条項を示しています[8]。異変に早く気づける仕組みを家族の側で用意しておくことは、親の安全のためだけでなく、大家さんに安心してもらう材料にもなります。
見守りの仕組みを誰が契約し、誰に連絡が届くのかは高齢者の賃貸と見守りサービス|誰が契約し、費用は誰が払い、誰に連絡が届くのかで整理しています。
一人になった親の生活の途絶が家族に届く形にする——名義変更の話し合いの場で、管理会社に伝えられる安心材料にもなります。
まとめ:相続人の間で「誰が引き継ぐか」を決めてから管理会社と話す
この記事で確かめたことを、短く並べます。
- 賃借権は相続の対象で、配偶者は常に相続人。契約者が亡くなっただけで部屋を出る必要はない(民法896条・890条)[2]
- 子がいれば子も相続人。賃借権はいったん共有になり、協議で住み続ける配偶者が引き継ぐ形に決められる(898条・907条)[2]
- 配偶者居住権は、亡くなった人が所有していた建物についての権利で、賃貸の部屋には当たらない(1028条)[2]
- 名義変更の条件(審査・保証・費用)は契約と大家さんの判断による。条件は書面で確かめる
- 個人の連帯保証人の元本は契約者の死亡で確定し、死亡後の賃料は保証の範囲に含まれないと考えられる。新しい保証を求められるのはこのため(465条の4・標準契約書第17条第3項)[2][4]
- 籍を入れていないパートナーの承継は相続人がいない場合に限られる(借地借家法36条)[6]
- 終身建物賃貸借なら、同居配偶者等は知った日から1か月以内の申出で住み続けられる(高齢者住まい法63条)[7]
契約者を亡くした直後は、手続きの多さに気持ちが追いつかないものです。「出ていかなければならない」と思い込まず、まず相続人の間で住み続ける人を決め、そのうえで管理会社と条件を話す。条件が合わなければ、一人になった親に合う部屋へ移る道も残っています。
- 65歳以上の者のいる世帯について「令和5年では夫婦のみの世帯及び単独世帯がそれぞれ約3割を占めている」こと、65歳以上の男女それぞれの人口に占める一人暮らしの者の割合が「令和2年には男性15.0%、女性22.1%」であること:内閣府『令和7年版高齢社会白書(全体版)』第1章第1節3「家族と世帯」(2026年9月12日閲覧)。cao.go.jp
- 「相続は、死亡によって開始する。」(第882条)、「被相続人の子は、相続人となる。」(第887条第1項)、「被相続人の配偶者は、常に相続人となる。」とし子等と同順位とすること(第890条)、「相続人は、相続開始の時から、被相続人の財産に属した一切の権利義務を承継する。」(第896条)、「相続人が数人あるときは、相続財産は、その共有に属する。」(第898条第1項)、「各共同相続人は、その相続分に応じて被相続人の権利義務を承継する。」(第899条)、共同相続人は協議で遺産の全部又は一部の分割をすることができること(第907条第1項)、遺産分割前の預貯金債権の単独行使(第909条の2)、「相続の放棄をした者は、その相続に関しては、初めから相続人とならなかったものとみなす。」(第939条)、配偶者居住権が「被相続人の財産に属した建物に相続開始の時に居住していた場合」の権利であること(第1028条第1項)、「当事者の一方が数人ある場合には、契約の解除は、その全員から又はその全員に対してのみ、することができる。」(第544条第1項)、「当事者の一方がその債務を履行しない場合において、相手方が相当の期間を定めてその履行の催告をし、その期間内に履行がないときは、相手方は、契約の解除をすることができる。」(第541条)、個人根保証契約が保証人が法人でない根保証契約であること(第465条の2第1項)と、その元本が「主たる債務者又は保証人が死亡したとき」に確定すること(第465条の4第1項第3号):e-Gov法令検索『民法』(明治二十九年法律第八十九号、2026年9月12日閲覧)。laws.e-gov.go.jp
- 「単身入居者が死亡すると、入居者の有していた賃借権と居室内の残置物の所有権は、その相続人に承継されます。」とされていること、入居者が死亡した場合は「相続人等に連絡の上、賃貸借契約の終了、残置物の処理等、物件の明渡しに必要な対応をお願いしてください。」とされていること、終身建物賃貸借契約が「賃借人が死亡することによって賃貸借契約が終了する(賃借権が相続されない)契約」であること、令和7年10月から改正住宅セーフティネット法により終身建物賃貸借の認可手続きが簡素化されたこと:国土交通省『大家さんのための単身入居者の受入れガイド』(令和7年10月 第5版、2026年9月12日閲覧)。mlit.go.jp(PDF)
- 第17条第3項「丙が負担する債務の元本は、乙又は丙が死亡したときに、確定するものとする。」と定められていること、同項の解説で「保証人は、借主の死亡時までに生じている債務についてのみ(極度額を限度として)責任を負い、死亡後に生じた債務については責任を負わないということになり、例えば借主死亡後の賃料については、保証人の責任範囲(元本)に含まれないと考えられる。ただし、具体的な保証人の責任範囲は事案や解釈により異なり得る」とされていること:国土交通省『賃貸住宅標準契約書(平成30年3月版・連帯保証人型)』(2026年9月12日閲覧)。mlit.go.jp(PDF)
- 「家賃債務保証の業務の適正化を図るために、国土交通省の告示による家賃債務保証業者の登録制度を創設しました。」とされていること、登録が任意の制度であること、登録業者の一覧が公表されていること:国土交通省『家賃債務保証業者登録制度』(2026年9月12日閲覧)。mlit.go.jp
- 居住の用に供する建物の賃借人が「相続人なしに死亡した場合」に、「婚姻又は縁組の届出をしていないが、建物の賃借人と事実上夫婦又は養親子と同様の関係にあった同居者があるときは、その同居者は、建物の賃借人の権利義務を承継する。」こと、ただし相続人なしに死亡したことを知った後「一月以内に建物の賃貸人に反対の意思を表示したとき」はこの限りでないこと(第36条第1項):e-Gov法令検索『借地借家法』(平成三年法律第九十号、2026年9月12日閲覧)。laws.e-gov.go.jp
- 終身賃貸事業の認可を受けた場合に、賃借人が死亡した時に終了する旨を定めることができること(第52条第1項)、終身建物賃貸借の賃借人が死亡した場合に同居配偶者等が「当該賃借人の死亡があったことを知った日から一月を経過する日までの間に認可事業者に対し認可住宅に引き続き居住する旨の申出を行ったときは、認可事業者は、当該同居配偶者等と終身建物賃貸借の契約をしなければならない」こと(第63条第1項)、その条件は従前の建物の賃貸借と同一のものとすること(同条第3項):e-Gov法令検索『高齢者の居住の安定確保に関する法律』(平成十三年法律第二十六号、2026年9月12日閲覧)。laws.e-gov.go.jp
- 「近時、高齢者の単身世帯が増加している中、民間賃貸住宅等においては、相続人の有無や所在が明らかでない単身者が死亡した際の賃貸借契約の解除や居室内に残された動産(残置物)の処理への不安感から、高齢者の入居の申込みを賃貸人が拒否することがあります。」とされていること:国土交通省『残置物の処理等に関するモデル契約条項』(2026年9月12日閲覧)。mlit.go.jp
出典URLはいずれも2026年9月12日に閲覧し、掲載内容を確認しています。条文は同日時点のe-Gov法令検索の掲載によります。名義変更の手続き・審査・保証の条件は、契約書と大家さん・管理会社との個別の話し合いによって決まります。相続放棄や事実上の夫婦の承継など個別の事情がある場合は、弁護士・司法書士等の専門家にご相談ください。
契約者を亡くしたあとの住まいのご相談
名義変更で求められた保証の条件が合わない、一人分の年金では今の家賃が重い、もう少し小さな部屋へ移りたい——そうした事情を先に伺ったうえで、高齢の方の入居に前向きな窓口におつなぎします。手続きの途中で、まだ住み替えを決めていない段階でもご相談いただけます。